Mrs.fictionsのあのホゥムペィジさえも

　10月9日より青山円形劇場で開催されるバンダ・ラ・コンチャン「御ゑん祭～近藤さん出ずっぱりだって！？～」へのミセスフィクションズ参加作品につきまして、

　　　・2012年に上演した『お父さんは若年性健忘症』を近藤芳正、小川菜摘、相楽樹（敬称略）を迎えて再演する。
　　　・それに伴い、演出サポートに専念するため今村圭佑、岡野康弘は本作に出演しない。

　以上の2点が決定致しました。
　ミセスフィクションズの新作及び、岡野康弘・今村圭佑の出演を楽しみにしていて下さった方には大変申し訳ないご報告となりましたことを心よりお詫び申し上げます。
　なお、既にご予約頂いているお客様の中には「新作だと思ってた」「岡野、今村が観たかった」「『お父さんは若年性健忘症』はもう観たし」という方もいらっしゃるかと思います。ご予約の取り消しをご希望の場合は大変お手数ですがinfo@mrsfictions.comまでご一報下さいませ。迅速に対応させて頂きます。

それでは以下、今回の決定に到る経緯を正直メンバー３人による正直コメントでお伝え致します。

　ミセスフィクションズ制作受付で作演出担当の中嶋と申します。
　私事で恐縮ですが最近病気をしまして、プチ入院やプチ手術を繰り返しておりました。そういったよもやまも一段落し、いよいよ「御ゑん祭」に向けた新作『Don’t Think, Heal（治すことだけ考えて）』（「閉鎖病棟のダブルドラゴン」と恐れられた伝説の患者、病一病二兄弟のお話です）の稽古を進めてまいりましたが、このたび企画主催者の近藤芳正さんより「新作の上演は難しいのではないか」というご意見を頂きました。
　理由としては、私が稽古中大きく身振り手振りで説明したり実際に台詞を言ってみたりといった（近藤さん曰く「心配で見ていられない」）感じの多少阿呆っぽい演出をすること、また（当然ですが）完成形が私の頭の中にしかない新作は、万が一私が途中離脱した場合に企画全体が暗礁に乗り上げてしまうことが挙げられます。
　以上のことをふまえ、今回はメンバー内である程度完成形が共有出来ている作品を再演する、さらに演出サポートに専念してもらうため今村･岡野は出演しない、という判断に至りました。

　『Don’t Think, Heal（治すことだけ考えて）』というタイトルの通り、私にとってこのタイミングでしか出せないぞ、というマイルストーン的な？新作を今回お見せ出来ないこと、そして何より青山円形劇場という特別な場所に今村・岡野を立たせられないことは非常に残念ですが「術後の中嶋に無理をさせるわけにはいかない」という、責任者としての近藤さんの、我々の今後について十分に考慮して頂いた上での結論です。

　とはいえ、再演希望の声が特に多かった『お父さんは若年性健忘症』を近藤さん・小川さん・相楽さんといった（年齢設定に説得力がある！）メンバーで上演するまたとない機会となります。ミセスフィクションズ一同、必ずや面白いものに仕上げますので、お越し頂ける皆様は是非楽しみにお待ち下さればと思います。

Mrs.fictions 中嶋康太

　数ある道から演劇なんていうものを選んでしまった手前これまで損得抜きで「今やるべきはこれ」と感じた事を好き勝手に発表してきましたので、新作を出さないというのは個人として集団として悔しくはありますが、僕らの諸々の意向を汲んだ上で判断してくださった近藤さんに感謝しております。
　また、滅多にやらない中嶋作品の再演を青山円形劇場及び水戸芸術館で、中嶋・岡野と共に演出側の視点から作って発表出来る事はある意味とても贅沢で貴重な機会と感じています。
　ですので新たな『お父さんは若年性健忘症』をお見せすべく、御ゑん祭を一層盛り上げるべく万全のサポート（をする）体制です。が、なんと僕はここ数日風邪と戦いながら稽古に臨んでいます。けっこうな風邪です。このお知らせではとかく中嶋がフィーチャーされる事と思われますが、少し気にかけてもよいのかも知れない、という事を空気を読まずに主張させて頂きます。
　再演とはいえ特殊な劇場ですしキャストも一新しておりますし、初演とはまた違った味わいのある作品となりそうです。メンバーの総力を挙げて仕上げて参りますので、出来ましたら変わらぬ期待を抱いて青山まで足をお運び頂けましたら幸いです。

Mrs.fictions 今村圭佑

　ミセシフィクションズ（誤字りましたが"正直さ"というものをどこか勘違いしているのでこのままでいきます）の岡野です。

　この度は急な演目及び出演者の変更本当に申し訳ありません。上記の説明どおり、今回岡野はMrs.fictionsの作品に出演いたしません。

　とはいえ、岡野が出演できないことを心から残念がっていただけるのは、僕の身内を除いては、両手に満たないほどの人数だとは思います。その数少ない方々に向け、身も蓋も無い言い方をします。僕も同じくらい残念に思っています。みなさまと臍噛みオフを開きたいと思えるほどに残念です。その残念な思いに応えるべく、これからもより多くの舞台、大きな舞台に立てるよう頑張ります。どうかご期待ください。本当に頑張りますので。
　しかしながら、僕は俳優岡野康弘という顔以外にも、ミセシフィクションズメンバー岡野康弘という顔も持っておりまして、こいつに関しては「ノーダメージ、むしろチャンスだ」と考えております。ポジティブお化けです。そして別に強がりなどではなく本心です。新作の代わりに上演される演目は、中嶋短編の中でもおそらく最高傑作の『お父さんは若年性健忘症』です。身内びいきかもしれませんが、こんな作品はなかなかありません。こんなキャストで上演される機会も。

　そういうわけで、変わらず、心よりお待ちしております次第です。

※「そんなこと言われても俺はおめえのツラがみてえんだよ」という方のためにお詫びとして、過去公演「１５みうっちＭａｄｅ」の早期予約特典として付きました「みうち感溢れるおまけＤＶＤ」に収録された『岡野康弘inハワイ』を期間限定で公開いたします。どうぞお納めくださいませ。

Mrs.fictions 岡野康弘